故事成語は言葉のレシピ:ハッピー☆上田

おはようございます。営業のハッピー上田です。

僕は、故事成語の意味とか調べるのがわりとすきなんですが、今回はその故事成語の由来についてお話したいとおもいます。
今回私が取り上げたのは3つの故事成語です。

まず1つ目、ベタなところから_。これはほとんどの方がご存知かもしれません。
「矛盾(むじゅん)」・・・つじつまが合わない、論理が一致しないことなどを表す言葉ですね。
わりと日常でもよく使う言葉だと思います。古代中国、楚の国の人で、武器を扱う商人がいました。その商人は、矛(ほこ)と呼ばれる先のとがった攻撃をする武器、まあ槍のようなものです。そして防具の盾(たて)を売っていました。その商人は、矛を売るときには「この矛はとても鋭くて、突き通せないものなどない」と言い、盾を売るときには「この盾はとても堅く、どんなものでも突き通すことなんてできない」と言いました。すると、ある客が「それなら、あなたの矛で、あなたの盾を突いたら、どうなるのですか」と質問しました。商人は答えることができませんでした。
こういう話が由来となっています。

続いて2つ目。
「覆水盆に帰らず(ふくすいぼんにかえらず)」・・・一度してしまった過ちは二度と取り返しがつかないという意味ですが、これはこんな話からきています。春秋時代の中国の話なんですが、呂尚(りょしょう)と馬氏(ばし)は夫婦でした。夫である呂尚は読書ばかりしていて暮らしのことなど全く考えていませんでした。妻の馬氏はあきれてしまい、実家に帰ってしまいました。後に呂尚は立派に学問を積んで有名になり、「太公望(たいこうぼう)」と呼ばれて高い位につき、斉(せい)の国を与えられるまでになりました。それを知った馬氏は、馬に乗って近くを通りかかった呂尚の前でひざまずき、自分が家を出たことを詫(わ)びて、再び夫婦になりたいと願い出ました。呂尚は馬氏の目の前で盆に水を入れ、それをかたむけて地面にこぼし、「願いを叶えたいのなら、私がこぼした水をすくってみなさい。」と言いました。馬氏は言われたとおりに、必死ですくおうとしましたが、手ですくえるのは泥だけでした。呂尚は「あなたは自ら望んで私と別れたのだ。今、あらためて私と一緒になりたいと言っているが、覆した盆の水が再び戻せないのと同じで、復縁は無理だ。一度してしまったことは、もう取り返すことができないのだよ。」と言いました。馬氏は自らの軽率さを悔やみ、死ぬまで悲しみ嘆いていたということです。

最後に3つ目いきます。
「塞翁が馬(さいおうがうま)」・・・運命の吉凶は予測できない。
何が起きるかわからないという意味で使われますね。占いの得意なおじいさんが、国境の塞(とりで)の近くに住んでいました。ある日、そのおじいさんの馬が逃げ出して、北の地へ逃げてしまいました。周りの人々が「残念ですね」と、なぐさめにいくと、おじいさんが「いや、このことが、福になるかもしれない」と言いました。それから数ヶ月後。なんと、そのおじいさんが言ったとおりに、逃げた馬がもどってきました。さらに、すばらしい名馬も一緒に連れて帰ってきたのです。周りの人々が「良かったですね」と、お祝いにいくと、おじいさんは「いや、このことが、禍(わざわ)いになるかもしれない」と言いました。おじいさんの家にはどんどん名馬が増え、おじいさんの息子は乗馬が大好きになっていきました。そしてある日、おじいさんが言ったとおりに息子が落馬して、ももを骨折する重傷を負ってしまいました。周りの人々が「かわいそうなことになりましたね」と、お見舞いにいくと、おじいさんは「いや、このことが、福となるかもしれない」と言いました。それから1年後に、戦争が起こりました。近くの若者の10人のうち9人までが死んでしまうようなかなり悲惨な争いとなりました。ところが、息子は落馬のせいで足が悪かったため兵役に出ることはなく無事でした。やはり、おじいさんが言ったとおりになったのでした。

以上、個人的に面白いなと思ったものを紹介してみました。

意外と間違って思いこんでいる言葉って有るもんですねぇ。

ほんま、日本語って奥深くて面白いですわ。

2011年11月22日
株式会社テクノアート
企画営業部 ハッピー上田

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