野口 健 「夢の入り口、発見」 かわにしトークセッション:川内カツシ

去る2月29日、アステ川西のアステホールにて、野口健氏がスピーカーを行う【かわにしトークセッション】を聴講して来ました。 テーマは「夢の入り口、発見〜あなたの夢を教えてください、わたしの夢を聞いてください」と題して川西在住の若者をターゲットにしたイベントです。

野口健氏はアルピニストとして7大陸最高峰世界最年少登頂の記録を樹立した、日本を代表するアルピニストです。
その野口氏の高校時代は荒れた学生生活を送っていたらしく、先輩との喧嘩で停学処分を受けるほどだった。謹慎を言い渡された氏は自宅へ戻ると父親から1人旅へ出る事を勧められる。その時、立ち寄り先の書店で偶然手にしたのが植村直己の著「青春を山に賭けて」だった。植村直巳と言えば国民栄誉賞を受賞した登山家で有り冒険家でも有ります。【植村直己物語】という映画にまでなった人ですから多くの人が知っています。

その植村直巳さんの著書に刺激を受けた野口氏は登山を始めました。
登山を通じて世界最高峰への登頂で自己表現の可能性を見出し、世界7大陸最高峰登頂という大きな夢に向かって歩き始めました。

野口氏がこのイベントで伝えたメッセージを紹介します。

  • 自分の思いだけで夢は実現できない。社会との繋がりが大切。自分の親を説得できないで社会を味方にできるはずがない。
  • 富士山の清掃活動を通じて社会貢献をするという明確な目標と意義を夢に持たせる。
  • コツコツの積み重ねが夢を実現させる。実現半ばで次の目標を立てても上手くいかない。
  • 夢を自分で思うだけでは無く、人に一生懸命話さなきゃ駄目。
  • 自由は自分で決断した事を成し遂げる事である。
  • 夢は社会的な意義を伴わないと賛同して貰えない。
  • 楽しく無いと続かない。
  • 社会貢献を伴う事をアピールする。会社PR、求人
  • 夢を実現させるために、前を向いて少し引き下がり時期を見る事も大切。
  • モチベーションを維持するためにも一旦別の事を考えたり活動する事で、夢へかけるエネルギーを充填する。
  • 諦めないくどさも必要。 夢の意義が伝わるまで続ける。

トークの後は若い世代とのトークセッションでした。
学生や新社会人など20名ほどが野口氏と夢について語り合っているのを聴いていて、今の若い世代も捨てたもんじゃないなぁ。自分が同じ年の頃の方が子どもだと感じましたね。

  • 新薬を開発してガンを治したい

など、素晴らしい夢を語っていました。?
望んでセッションの場に出て来たのだから当然という見方も有りますが、その辺りの勘定を差し引いてもシッカリと考えていると感じました。

一方、会場入口に掲示された、多くの若者が自分の夢について書いた一言メッセージには世相を反映した思いが多かったように思います。

  • 安定した収入が欲しい
  • 結婚して暖かい家庭を築きたい
  • 就職したい
  • 公務員になりたい
  • 幸せに暮らしたい

などです。
夢や目標を持てなくなっている、そんな時代なのでしょう。
今は確かに未来に夢を見る事が難しいのかもしれないですが、彼等が子を持つ頃には景気も回復して大きな夢を語れる日本になるよう、1社会人として貢献したいと思っています。

今回、このイベントを運営したのはNPO法人ブルー・ビーンズ・ショアーで、活動員の若い世代が夢や目標について意識を高めようとして立ち上げたプロジェクトです。
川西の若者をもっと元気に!が合言葉で、私自身、ポスターやチラシの製作で再度サポートさせて頂いたのですが、これからも彼らのような頑張る若者を支援していきたいと考えています。

2012年3月6日
企画営業部 川内カツシ