アンガ―マネジメント:川内カツシ

先日、大阪府の委託事業の1つとして大阪共同企業体ウェルワークが主催する「アンガ―マネジメント入門講座」なるものを聴講して来ました。

 

アンガ―マネジメントとは1970年代にアメリカで始まったアンガー(イライラ、怒りの感情)をマネジメント(配分する)ための心理教育を言います。

日本で普及活動をしているのは一般社団法人日本アンガ―マネジメント教会で、今回の講師は協会公認ファシリテーターの島田妙子さんでした。


大なり小なり誰でも怒った事は有りますよね?

zoom-29580618-3 iStock

今回のメンタルトレーニングで教わったのは、

怒る・イライラ=第2感情 である

と言う事です。

第1感情と言うのは、辛い、苦しい、悲しい、不安、苦しい、疲れた、寂しい、虚しい、無念、残念、嫉妬、羞恥、羨み、、、etc…。の事を指します。

これらが心のコップに満ち満ちた時、何かがトリガーとなって感情がコップから溢れる。

それが怒りの感情であり表現であると。

講師の方の話では、

怒る事がダメなのではなく、怒るものか、怒らないものか区別出来ていないことが問題である。

との事。

 

話を戻します。

怒りの感情の多くは自分で作ったのに、他人も同じだと思い込んでいる 、

ルール、モラル、通念など

です。

それは、、、、、、

「べき」

◯◯するべき

◯◯であるべき

どうでしょう?

この「べき」は少なくとも自分にとっての「べき」なんですよね。

「べき」=自分の理想と現実のギャップ

で、この「べき」が当てはまらず、自分の思い通りになら無い時、、、人はイライラや怒りと言う感情が生まれるのだと。

人それぞれ「べき」ってのは異なる筈なのに、みんな自分と同じだと思い込んでしまうんですね。

勿論、他人の「べき」を受け入れる事が出来て、何ら怒りの感情を抱か無い時もあります。

コンディションが良ければ…

先に書いた、第1の感情で心のコップが満ち満ちていなければと言う事ですね。

要するに怒りの感情をコントロールすると言うのは、第1の感情で満ち溢れ無いように互いに歩み寄ると言う事でしょうか。

ただし、互いに歩み寄る気持ちが持てる相手じゃないと、やっぱり難しいのかなぁとも思いました。

後から思えば、そんなに怒るほどの事でも無かったかなってのも有りました…σ(^_^;)
では、イライラや怒りの感情をどうマネジメントするのか?ポイントは3つ。

  1. 6秒ルール
    怒りの感情のピークって約6秒ほどなんだそうです。その6秒の間に、今自分が”イライラや怒りの感情を抱いているのだ”という事を自覚するための”おまじない”を口にする。
    それは何だって良いんです。「俺ってサイコー」「俺ってイケてる」「ダイジョウブ、ダイジョウブ」など。マネジメントしようと意識しているわけですから、その”おまじない”により、イライラ・怒りの感情を鎮めようとする筈です。
  2. 「べき」の境界線を広げる
    「べき」の許容範囲を広げると言うのは、自分と他人とで違うが”まぁ良いか”と許せる範囲を広げるという事ですね。
  3. 思い込みの分かれ道
    自分が「べき」と思い込んでいる事は変えられるか変えようがないか、重要かそれ程でもないかを分析してみましょう。その上で「怒るものか、怒らないものか」を区別しましょう。

 


 

最後に、重要な事を一つ。

怒りは連鎖する

という事を意識したいと思います。

怒りの感情は力の強い人から弱い人へ、立場の強い人から弱い人へと向かいます。まるで水が高いところから低いところへ流れるように、怒りの感情は行き先を探します。

zoom-22861507-3 iStock

職場だけでなく、家庭においても同じことが言えますね。。。いつも機嫌が悪い親の元で育つ子は兄弟間や外で怒りの感情の行き場を探すのです。


結論

「べき」は往々にして言わなくても分かっている筈だと思い込んでいる事じゃありませんか?

でも多分、青手は分かって無いですし、そもそも「べき」とは思っていないのですから。
分かっていてシカトする人もいるでしょうけど…

やっぱり口に出してちゃんと伝えないと分かってもらえ無いし、自分と相手の「べき」を擦り合わせする事が第1の感情を抑制する事にもなるのでしょうね。

イライラや怒りの感情をストレートにぶつける人ってエネルギーの無駄遣いと、自分から人との関わりを遮断しているように思えてなりません。

自分も覚えがなくは無いので・・・随分心に響いた講義でした。

2015年7月12日
企画営業部
川内カツシ