書評:差別と日本人

書評_。

差別と日本人と言う本を読んだ。
野中広務という人物について誤解しておりました。

マスコミを通じて映し出されるイメージは、腹の黒い
政治家でしたが、この本を読んで180度変わりました。

差別問題についても知らない事は罪だと、日本人として
知らないでは済まされない歴史を勉強する必要を感じました。

いやぁ、深い深い。(私自身の無知もひどいですが・・・)

読んでる途中で映画でも見てるのかとも思うほどの、
悲惨な事実を知りました。
部落差別や国籍差別を受けた人の話を読んで泣けて
来ました。

自分の子供や孫にもきちんと伝えて行く事実が沢山
見えました。まだまだほんの入り口に立ったばかりですが
これから時間をかけて歴史を紐解く価値のある分野です。

野中氏を凄いと思うのは、単に被差別者を差別するな!と
声高に叫ぶのでは無く、被差別者自身も差別されぬよう
額に鉢巻き巻いてシッカリ頑張れ。利権を貪るような真似は
するな。頑張って頑張って頑張って、それでも差別を受ける
ようなら、その時こそ立ち上がれと解いているところです。
ご自身も京都府の園部町で幼少の頃から辛い思いをされてきた
だけに、そこから抜け出すには被差別者への利権にしがみ
付いているだけでは真の無差別社会にはならないと考えた
のでしょう。

いくらITだのデジタルだのと言っても、日本人はここを
避けて通っちゃイカンと思います。

日本人として、日本人の暗部を垣間見た。

日本人、もっと知ったほうが良い。。。

2009年11月14日

企画営業部 川内カツシ